祝ラヴズオンリーユー海外G1 2勝目

結局ブリーダーズカップ(BC)のターフではなく、牝馬限定のフィリー&メアターフ(2200M)に出走しましたが、ターフでもいい勝負になったのではないかと思うくらい、力強い勝ち方でした。道中、ムーア騎手が乗る欧州牝馬G1常連のラブに外からしつこく絡まれ、4コーナーから直線入口では先に先頭に立たれました。ムーアは多分、ドバイシーマで2番人気の馬で大敗し、その時に3着に来たラヴスを見ているから、要注意馬としてマークしてきたのだと思います。ラヴズは直線閉じ込められた!と思った矢先、狭い所をガツンと抜けてきて、短い直線ながら半馬身差の勝利。まさに川田騎手ならではの、ガッツある騎乗でしたが、馬も強いですね。日本では今一歩じり脚的な感じですが、海外の芝の方が合っているのでしょうか。とにかく今年の京都記念で川田騎手が復活させ、その後ドバイシーマではクロノジェネシスと強烈なたたき合い、香港のQE2世Cでは強い勝ち方で海外G1初制覇、そして今回海外2勝目。ディープ牝馬はやはり古馬になっても素晴らしいですね。同行馬のマルシュロレーヌでダートG1のディスタフまで勝ってしまった矢作調教師の戦略眼と手腕もあっぱれとしか言いようがありません。BCはフィリー&メアターフもディスタフも優勝賞金100万ドル超(1億1千万円超)ですから、欧州の貧乏G1と違い、日本基準でも立派なG1です。それを1日2勝とは、名誉的にも金銭的にも笑いが止まらないでしょうね。

その矢作師は以前からラヴスの素質を、リスグラシューの後継位の言い方で非常に高く買っていました。今になって「そういう事だったのか」と師の相場眼に敬服です。次は香港Cにラヴスを登録してあるそうで、これに出るようですとまた楽しみですね。香港の馬場が合う事はもうわかっていますので。しかし、コントレイルもBCターフでも出ていれば意外と圧勝だったのでは。ただ、やはり種牡馬として送り出してやらないといけない馬だから、慎重にならざるをえないでしょうね。または、コントレイルには海外は向かないという判断なのかもしれませんが。もちろんJCを勝ってくれれば、言う事はありません。ノリに乗っている矢作師ですから、コントレイルもベストに仕上げてくれそうです。

 

土曜日は、ファンタジーSでウォーターナビレラが勝ち、シルバーステート産駒が重賞初勝利をあげました。時間の問題とは思っていましたが、本当にシルバーステート産駒はストライドの大きなゆったりとした走りをしますね。短距離よりもマイル以上に向いていると思います。ロンもそうですし。SSといえばサンデーサイレンスでしたが、第2のSSとしてシルバーステート産駒の今後にも期待です。G1どころか重賞も勝っていない馬の産駒のこれだけの活躍、極めて珍しいですね。やはりディープ系の奥深さです。

 

あとはキズナ産駒の初G1制覇がいつになるか。。ファインルージュがエリザベス女王杯に出走しないそうで、残念。ディープ産駒では秋華賞馬アカイトリノムスメとレイパパレは出ますが、一番怖いのがオールカマーを快勝したウィンマリリンで、あの馬に対抗しうる爆発力があるのはファインルージュだけかなと期待していたのですが。ルメールが前回レース(秋華賞2着)後に2,000mがベストなどと言ったから、でしょうかね。私はそうは思わないですね、2,200Mなら十分持つというか、最適距離ではないかと思うのですが、、次走はどこに行くのでしょうか。直線急坂の中山で重賞2勝ですから、意外と有馬記念とか、個人的に面白いと思うのですが、ルメールがああ言ってしまったので、多分ないでしょうが。有馬がキズナ産駒初G1制覇になれば最高ですが、ディープボンドは有馬に間に合うかな。。