天皇賞秋(イクイノックスは凄いが)ディープ2頭も好走

最初の1,000m57秒7。11頭の少頭数で、これだけペースが速くなるとは思いませんでした。ジャックドールが先手を奪い、ガイアフォースがそれほど離れずに2番手を進んだので勢いそうなったのでしょうか。そのような展開でイクイノックスもそう離れず3番手。これだけのハイペースを追走しながら直線楽々と抜け出し、後半1,000mも57秒5で、レコードタイム大幅更新の1分55秒2。ムチは2発位で楽々2馬身半差。凄いレースを見させてもらいました。一体何がどうなってこのような化け物のような馬が生まれてきたのか。。。G15連勝、秋天も2連勝、国内G1も4勝目(全て古馬戦)、連対率100%。宝塚記念ジャスティンパレスは0.2秒差まで迫ったので、もう少し善戦できるかと思いましたが、相手にしてもらえませんでした。

しかしジャスティンパレスも大善戦の2着でした。直線入口でプログノーシスに外を塞がれましたが、その外に持ち出して伸びてきたのは武史騎手の好判断。しかしあの直線入口のもたつきと、スタートでの後手がなければ、もう少し差を詰めていたのではないでしょうか。上がり3ハロンは何と最速の33秒7で、この馬もレコード更新でした。イクイノックスさえいなけえば完勝(3着プログノーシスに1馬身1/4差)でしたし、強烈な追い込みは今までに見せなかったもの。この馬の成長力もすごいものです。ディープ牡馬で古馬になってこれだけ成長力をみせたのは、この馬が初めてではないでしょうか。次はジャパンカップに行くのでしょうか。またもイクイノックスに完敗するかもしれませんが、イクイノックスは今日の走りすぎの反動があるかもしれませんので、もしかしたらの逆転に期待したいところではあります(ジャスティン自体も走りすぎたとはいえますが。。)。しかし今日のジャスティンパレスの単勝オッズは6番人気の35倍、複勝は340円もついたのですね!随分と見くびられたものです。ディープ古馬の今までの実績のなさによるものでしょうか。長距離専用馬ともみられていたのでしょうか。「バカにするなよ!」と叫んでいるような、炎の追い込みをみせてくれました。厩舎リーディングトップの杉山晴紀厩舎の仕上げも、改めて大したものです。2頭出しの1頭ガイアフォースも5着に粘りましたし。

杉山師とリーディングを争う中内田師のプログノーシスもよく頑張りました。私も正直、この馬に期待をかけていました。前走札幌記念の圧勝もありますし、川田騎手が乗った時は全勝でしたから。その全勝記録は途絶えましたが、こちらも大善戦でしょう。G1を一つは勝ってほしいし、勝てる器であることは間違いありません。しかし今日はイクイノックスは勿論、ジャスティンパレスにも完敗でした。

ドウデュースは大完敗の7着。私は昨年のダービー勝った後もこの馬を全く評価しなかったので、それみろとしか思いません。確かに武豊騎手がけがで乗り替わりはありましたが、戸崎騎手もほぼ完ぺきに乗っていたし、イクイノックスの後ろを進み、直線はぽっかり前が空いて、勝ってくれといわんばかりの展開。これで、追って伸びなかったのだから、実力負けでしょう。実戦は春の京都記念以来なので、息が入らなかったであろうことは同情の余地がありますが、同じような長期休養明けでもコントレイルは秋天2着でした。ドウデュースの追い切りの評価は凄く高く、そんなもんかと思っていましたが、やはり、馬の専門家の眼なんてそんなもんでしょう。イメージ的にはディープよりハーツクライ産駒の方が古馬になって成長するイメージがあるので、期待をかけられていたのでしょうか。しかしこの世代(現4歳)においては逆になりました。昨年春のクラシックでは問題にしなかったディープ産駒のジャスティンパレスに完全に抜かれてしまいましたね。

なお、2つ前のこのブログ記事(プログノーシス札幌記念を勝った時の)で、「秋の天皇賞は、(プログノーシスと)ジャスティンパレス、イクイノックスとの3つ巴の争いになれば非常に盛り上がりますね。」と書いていましたが、結果的にはその通りになりました。人気としてはイクイノックスとドウデュースの2強などと言われており、特にジャスティンパレスは過小評価されすぎていましたので、自分的には予測が当たって気持ちよかったです(馬券は買っていませんが)。

秋天の話はこれ位で、先週の菊花賞、ドゥレッツアは確かに強かったです。秋華賞のリバティアイランド(牝馬3冠)といい、ドゥラメンテ産駒おそるべしです。全体的な勝馬率やA.I.などはディープの全盛期に及びませんが、大物輩出率が凄い。死んでいなければドゥラメンテは更に凄い種牡馬となっていたでしょうね。しかしそれとは別に残念なのは、菊花賞にレーベンスティールが不出走だったこと!ノーザンの使い分けとしか思えず、本当に残念!普通あのセントライト記念の勝ち方したら、菊花賞行きますよ!レーベンスティールだったらドゥレッツアに勝っていたかもしれず、本当に残念です!

さて来週は米ブリーダーズカップがあり、ターフにオーギュストロダンとシャフリヤールの2頭のディープ産駒が出走予定です。どちらかに勝ってほしい!楽しみにしています。ソングライン(マイル)とメイケイエール(スプリント)の激走にも期待します。