コントレイルがジャパンCを圧勝!

今日はとにかく、晴れで馬場が真の良馬場で本当によかったです。天皇賞も発表こそ良でしたが、結構な雨が降って滑るような馬場だっと思うし、大阪杯はあのどろんこ馬場でツキがありませんでしたが、やっと最後にツキも味方してくれました。思うに、前走は大阪杯以来約7か月ぶりの休み明け。これでぶっつけのG1はさすがにきついですよ。シンボリルドルフだって、春天以来の約半年の休み明けで秋天は2着でしたが、それ以上の間隔が空いたのですから。今回は一叩きされて良化し、しかも矢作厩舎が渾身の仕上げをしました。更に、福永騎手の騎乗ぶりは今日は本当に最高でした。前走同様スタートは良かったものの二の脚がつかず中段に構えましたが、全く慌てることなく折り合い、直線もスムーズに外に出せました。そして直線では、「脚を痛めないようバランスだけ気を付けて乗っていた」とインタビューで述べていましたが、その通りの真っすぐに走らせる素晴らしい操舵。ムチも左を2発ほど使った後、右に持ち替えて、ルメール顔負けの華麗なアクションで、最後の100Mは右ムチ2発でルメールオーソリティをグンと突き放して2馬身差。上り3ハロンは断トツトップのの33秒7。古馬になってこんなに強い勝ち方をG1でしたディープ牡馬は初めてです。ちなみに、2馬身差以上の差をつけてJCを勝ったのは2016年のキタサンブラック以来ですが、2馬身差以上をつけて且つ上り3ハロン最速というのは、2006年のディープインパクト以来でした。厳しいレースになる事が多いジャパンCにおいて、ディープの子が15年ぶりに父親と同じくらい強い勝ち方をしてくれたという事になります。そもそも、ジャパンCを勝ったディープ産駒はジェンティルドンナ(2回)とショウナンパンドラという牝馬2頭のみで、3回とも僅差の勝利でしたので、ジャパンCを2馬身差快勝、しかもディープ古馬の牡馬がやったという事に、すごく重みがあります。ディープの種牡馬としての価値を、このコントレイルがどれだけ高めてくれたか、計り知れないものがあります。前回負かされたエフフォーリアが出ていないのは残念でしたが、エフフォーリアにでも今日の競馬だったら快勝していた事でしょう。やはり、この馬は2400M位がベストの距離ではないでしょうか。有馬記念もこの調子なら絶対勝てると思いますが、無理せずJCで引退。それほどに馬産地での期待が高いという事なのでしょう。やはり、本当の超一流馬は割と小さい馬がなりますね。450kg台で有終の美を飾ったコントレイル、キレイな馬体にきれいな眼をした賢そうな顔で、本当に素晴らしい馬でした。コロナ禍で自分を含めた多くの人々がストレスの多い、苦しい生活を送る中、この馬が走ってくれて、競馬ファンであって本当によかったと思います。

前の記事で、福永騎手を批判するような事を書いてしまい、申し訳なく思います。考えてみると、2歳時から(東スポ杯以外)同騎手は矢作厩舎にも調教などでいろいろアドバイスをしていたのを思い出しました。福永騎手あってのコントレイルだったと思います。もちろんコントレイルに巡り合って福永騎手も40代ですが、更に成長しましたね。特に今日の競馬は非常に良かった、特に直線の追い方が!是非、今日の様な競馬をシャフリヤールなど他のディープ産駒でも見せてください!シャフリヤールは、今日は直線コントレイルに交わされた所で力尽きたか、よれてしまいましたが、3着はさすがです。今後、更に成長をしてほしいです。一番怖かったオーソリティは、ルメールが完璧な競馬をしましたが、今日のコントレイルにとって敵ではありませんでした。

 

今の日本競馬は、サンデーとディープの血が濃すぎて、コントレイルにとって種牡馬としての成功は約束されているとは決して言えない環境とは思います。しかし、ディープの時でもそういう声(サンデー系が濃すぎる)にかかわらずディープは予想をはるかに超える種牡馬成績をあげました。コントレイルも、最後のJCで、やはりディープ並みの(に近い?)馬であった事を証明できましたので、楽しみであります。産駒が出てくるまでの数年間はキズナに頑張ってもらいましょう。サンデー系が、ディープ系となって、キズナとコントレイルをはじめ引続き日本競馬界を席巻していくとすれば、本当にミラクルですが、可能性はありますね。競馬はブラッド・スポーツであり夢のあるスポーツです。金になるからこそ、コロナ禍でもずっとやってこれたという点は否定できませんが、折角やってくれているのですから、引続きディープ(系)を応援していきたいと思います。コントレイルに関わり素晴らしい功績を残した福永騎手と矢作厩舎についても、応援していきたいです。