フォーエバーヤングがまた海外G1制覇

先週9月18日(金)(日本時間9/19早朝)なので1週間以上経ちましたが、ディープ系のG1制覇なのでやはり記します。アメリカNY州の名門ベルモントパーク競馬場で行われたJCゴールドカップ(ダート2,000M)。BCクラシックの前哨戦的なレースですが、以前は米国最高峰のレースであった歴史あるレースでもあります。1着賞金も55万$(約8,500万円)なので十分今でも実質的にもG1といえるでしょう。ただ、最大のライバルと目された昨年のケンタッキーダービー馬&米国年度代表馬のソブリンティが脚部不安で回避するなど回避が相次ぎ本番は4頭立て。フォーエバーヤングには勝ってくださいといっているようなものでしたが、それでも、普通に勝ってしまうのはやはりすごいことです。2着につけた着差は、坂井騎手がムチをけっこう入れての3馬身1/4でしたが、以下2-3着は4・3/4馬身差、3-4着は6・3/4馬身差と、エバヤンがビリの4着馬につけた着差は何と15馬身近く。4頭立てながらタイム(2分1秒2)も優秀だそうです。だから、4頭立てだから楽勝は当たり前といえば当たり前ながら、内容的には王者にふさわしいものといえます。しかし何といっても勝負は次走のBCクラシック。今年は西海岸のデルマーではなく、ケンタッキー州のキーンランド競馬場で行われるようです。エバヤンは米国で調整して本番にのぞむそうです。結果はもちろん期待するものの、どうか無事で種牡馬になれるようケガなく完走してほしいと思います。完走さえ出来れば間違いなくトップ争いはする馬ですからね。そして、もしBCクラシックを連覇すればの話でしょうが、年末は有馬記念に挑戦というプランもあるようです。これは、さすがにエバヤンとはいえ、どうかとは思いますね。初めての芝挑戦が初の距離(2,500M)となる有馬とは、ちょっと厳しすぎるようではないかと。。まあしかし人智を超えた馬であり、エバヤンを一番よく知る矢作調教師の考えですから、尊重しなければなりません。そして、BCターフにはディープモンスターが出走予定だそうです。今年はカタールのアミールT(G2)勝ちの後、香港のチャンピオンズ&チャターC(G1)は3着。ロマンチックウォリアーにぶつけられなければ勝ちもあったかと思われる惜しい内容でした。ディープ産駒には珍しい遅咲きの馬で8歳にしてこの開花ぶりです。来週の京都大賞典(G2)をステップに臨むようです。無難に香港ヴァーズ(2,400M G1)位かと思っていたらなんとBCということですが、池江師にも自信があるということなのではないかと考えたいです。とにかくエバヤンと共に、実はこの秋ディープモンスターもかなり楽しみにしています。ところで、そのディープモンスターを前走妨害してちゃっかり1着になっていたロマンチックウォリアーはその後1走もせず引退となりました。安田記念まで勝って、世界史上最高賞金獲得馬となったらしいですが、どうもこの馬は鞍上のマクドナルドからしてダーティな印象がぬぐえず、やっと引退かよとホッとしました。プログノーシスの優勝を何度も阻みましたしね。サウジCではエバヤンよく下してくれました。あの時も、ロマンチックウォリアーは初ダートということでしたが、何か特殊なスパイクを装着していたようです。そんなことが許されるのですかね、素人にはわかりませんが、とにかくあの香港人オーナーといいマクドナルド(Dレーンといい、豪州人はダーティなイメージが強い)といい、あまり見たくなかったので引退はよかったです。エバヤンが最高賞金記録を塗り替えてもらえると嬉しいですが、その為には、多分来年3度目のサウジC出走しなければダメでしょう。そこまでは期待しません。遅くとも今年中に引退し無事に種牡馬となってディープ系を強く後世につないでほしいものです。

秋の3歳クラシックも迫ってきました。牡馬はロブチェンが神戸新聞杯を何とか勝ち切りました。ワールドプレミア産駒ですから、本番菊花賞ではより強いレースをしそうです。そうすればディープ孫から3冠馬誕生ですから大いに嬉しいのですが、一方、コントレイル、キズナ産駒も頑張ってほしいものです。コントレイル産駒の2頭、ゴーイントゥスカイ(セントライト記念)とコンジェスタス(神戸新聞杯)は共に6着。うーん、成長が、、とも思いましたが、両馬とも下手騎乗でした。ゴーイントゥスカイは後ろから行って直線大外にふられました(本当に強い馬はそれでも来ますけど)。そしてもっと酷かったのがコンジェスタス。直線の右往左往ぶりはダービーの再現のようでした。またも西村淳也!最初に入ろうとした内を迷わず進んでいればぽっかり空いていたのに、なぜか中に戻ってしまい伸びず。一方で岩田望来のアルトラムスは淳也がよけた後の内を悠悠と伸びてロブチェンとハナ差の2着。天下のシルクレーシングの馬なのだから、ルメール騎手などをアサインしてほしかったです。西村淳也は普段そんなに下手にみえないですが、重賞になると途端にダメダメですね。プレッシャーに弱いのでしょう。そのように馬の実力もさりながら騎乗に問題があった両馬の前走なので、本番ではうまくかみあえば(コンジェスタスは乗り替わりが絶対条件!!)一発もあるのではないかと、そうすれば産駒初のG1制覇なのでそればそれで望外の喜びになるでしょう。一方キズナ産駒では残っているのはセントライト3着のアウダーシアだけ。この馬の気性からして3,000Mには不安だらけですが、キズナのリーディングサイヤーを固めるためにも、G1タイトルが必要なので、アウダーシアが勝ってくれてもうれしいです。キズナ産駒のG1といえば、今もっとも可能性があるのは牝馬クラシック(秋華賞)でしょう。モンローウォーク、ローズSはムチ使わずに2着エンネ(これもキズナ産駒)に3馬身差で4戦4勝。戸崎騎手が本番でも乗ってくれればかなりの確率で勝つのでは。心配なのはキズナ産駒の底力というか、G1でコケることが多い事。しかしエンネとドリームコア(オークス2着、紫苑S3着)も控えてますので、うまくいけばキズナのワンツースリーになるかもしれません。コントレイル初年度は牝馬は全然ダメでした。ディープやキズナと違って牡馬サイヤーなのでしょうか。2年目産駒である今年の2歳馬は、ドラゴンバルドとヴァンドレストがよい新馬勝ちをした印象です。この2頭は私のPOG指名馬でもあるだけに、順調にいってほしいものですが。。

最後に書かなければならないのは、岩田望来。ルメールと勝ち数でリーディング争いをしていますが、とんでもないラフプレー男です。先週の阪神競馬(平場)で、ものすごい斜行で北村友一騎手騎乗の伸びてきた馬に接触(激突に近い)したにもかかわらず降着、失格もなしでした。入線時にある程度差がついてれば降着にはならないというルールがあるようですが、それだったら失格にすればよいだけの事。あれで実質4日間の騎乗停止のみ(しかも今週はG1スプリンターズSに騎乗して勝ちやがった!)と大甘の処分です。しかも今日のインタビューで少しは先週の反省の弁が出るかと思ったら、「ペナルティをくらってしまい」としかいわず、あれほどのラフプレーへの謝罪が一切ありませんでした。あんな騎乗をみせられて、謝罪もなく、応援する人などいるのですかね。あれでリーディング争いとか、ふざけるなといいたいです。奴の勝ち星の中にはそうしたラフプレーで勝ったものが少なからず含まれていますからね。実際制裁リーディングでは断トツトップの68点。藤田伸二元騎手によると、騎手の制裁持ち点は30点だそう。その2倍も上回っている、まさに制裁大王ですね。免許停止でもよいくらいではないですか。こんな大甘処分では、またきっとやらかしますよ。そしていつか大事故になりますよ。おやじ(康誠)の血は争えないといえばそうですが、あのラフプレーをこれ以上放置してはいけません。罰は厳格にして、とにかくもっとクリーンで安全な競馬を望みます、以上。

 

カルパナ(ディープ孫)がキングジョージを制す

昨晩(日本時間7月25日23時35分発走)のキングジョージ6世&クイーンエリザベスS。英国最高峰の古馬G1レースですが、マスカレードボールとヴェルテンベルグの日本馬2頭が出走の為グリーンチャンネルで見ました。ですが日本馬2頭は後半坂の上りになってから遅れはじめ、ヴェルテンベルグは大差のどん尻負け、マスカレードボールも追走が精一杯の7着でした。昨年の同レース勝馬でジャパンカップも勝った騙馬のカランダガンが1番人気でしたが、同馬の追撃を完封して快勝したのは5歳牝馬カルパナでした。なんとこの馬、スタディオブマン産駒です。ということはディープの父系の孫であり、キズナ、リアルスティール、ワールドプレミア、コントレイル産駒と同じ位置付けですから、私にとっては同様の喜びです。馬場はハードな良馬場だったのでディープ系には向いていたのでしょうが、それにしても高低差20Mのハードなコースを牡馬と1kgしか違わない60kgを背負ってカランダガンに1馬身半をつけて完勝するとは驚きです。同馬は同レース昨年も2着ですから元々強い馬でしたが、それにしても5歳でこの強さは、ディープ系のイメージから外れた晩成型なのでしょうか。この後凱旋門賞に出るとしたら、去年7着のリベンジにも期待です。いずれにしても欧州最高峰のレースであるキングジョージを勝ったことで種牡馬スタディオブマンの評価は更に上がることでしょう。現役時代はG1勝ちはフランスダービーのみだったこと、母の父がStorm Catであることなどはキズナに似ています。やはりディープ×Storm Catの血はキズナ(2年連続リーディング)、リアルスティール(フォーエバーヤング)、そしてスタディオブマンと本当に優れた子を出しますね。しかもスタディオブマンは欧州で飽和状態になっているサドラーズウェルズの血が入っていないので、サドラー系(ガリレオ、フランケル含め)の牝馬にもつけやすいかと思いますので、今後更に伸びていく可能性はあり、楽しみです。

それにしても、ディープ系の欧州での実績がまた一つ積み重なりました。これまでは全てディープ直子(サクソンウォリアー、スタディオブマン、エイシンヒカリ、スノーフォール、オーギュストロダン含め)でしたが、孫世代でもついに一つ、しかも直子では出来なかったキングジョージ制覇まで成し遂げました。ディープ系とはいっても要するにサンデーサイレンス系ではないか、やはり偉大なのはサンデーサイレンスだという人も多いですが、ただ欧州での実績をみると、G1制覇は殆どディープ系のみなんですね。AIで調べた限りでは例外は2頭のみ(ディヴァインライト産駒のナタゴラ(英1000ギニー)、ハーツクライ産駒のコンティニュアス(英セントレジャー))でした。ディープ系以外はあまり走っていないという事かもしれませんが、それにしてもこの結果をみると、サンデー系というよりはむしろディープ系が欧州では確立しているといえそうです。今回日本馬のうちヴェルテンベルグはキタサンブラック産駒だったし、天皇賞でクロワデュノールにハサ差の2着の内容からスタミナを期待されていましたが、大バテして恥をかいてしまいました。マスカレードボールも母父ディープなので少し期待はしていましたが、全く通用しなかったですね。ドゥラメンテ産駒は、あのリバティアイランドも含め海外G1未勝利ですね。やはり血の底力がディープ系に比べ足りないのでしょうか。イクイノックスが出ていたらどうだっただろう、というのはタラレバではありますが、ドバイでのあの強さをみると考えてしまいます。20年前のハーツクライも3着でしたが僅差だったので、あれは大健闘でした。もっともあの頃のハーツクライは有馬記念~ドバイと覚醒後の無双の強さだったので、それでも3着に負けるのか、という感はありましたが。まあ今回のキングジョージでは、ハーツの仇をディープ(系)がとったという形にはなりました。直接対決でも直子対決でもハーツ産駒にやられたり(ジェンティルドンナ<ジャスタウェイ)やり返したり(コントレイル>サリオス)でしたが、今後はどうでしょうか。キタサンブラック系やシーザリオ系が全般的に優勢な現状にあって、1頭気を吐くキズナと、とんでもない大物を出したワールドプレミア、未だ完全には見限れないコントレイル、そして無事に引退した後のフォーエバーヤング、海外ではスタディオブマン、オーギュストロダンなどがディープ系の希望です。一方先細り傾向のハーツ系は、最後の希望ドウデュースとサリオスがどれだけ頑張れるかにかかっているでしょうか。

 

 

シックスペンスが安田記念を制覇

少し書くのが遅れましたが、先週(先々週?)の安田記念ではキズナ産駒のシックスペンス(牡5)が勝利を飾りました。戦前から、マイル王ジャンタルマンタルが出走しない中かなり混戦ムードで、レベルもさほど高くないメンバーの中でも、シックスペンスは単勝21倍で8番人気でした。最近のレースでは大敗が続いていたので仕方ないオッズでもあり、私もそれほど期待はしていませんでした。しかし、もちろん応援はしていました。

シックスペンスの勝因としては:

(1)厩舎が変わったこと:引退した国枝厩舎はアーモンドアイをはじめ牝馬で数多くのG1をとったものの牡馬ではG1は1勝もできませんでした。理由はわかりませんが、結果的にみると牡馬の調教が下手だったとしかいいようがありません。それが転厩先の田中博康厩舎は逆に牡馬の活躍が目立つ厩舎。今回も、返し馬を終えた後にブリンカーを装着してレースに臨むなど創意工夫が光りました。

(2)元々の素質:本ブログで2年前に書いたとおり(詳しくは本ブログ2024年3月17日付:「キズナ産駒の有力馬が揃った今年の3歳世代(凄かったシックスペンス@スプリングS)」をご参照ください → https://deepfan33.hatenablog.com/entry/2024/03/17/211401)、3歳春には、もしかすると3冠を取るのではと思った位の素質馬でした。それがダートを走らされたり国枝厩舎が迷走する中伸び悩んでいましたが、ここにきて適材適所を得て本領を発揮したともいえましょう。もちろんジャンタルマンタルがいなかったという幸運もありましたが。。

(3)武豊騎手:豊騎手というのは、本当に、走る馬をやる気にさせてまっすぐ走らせるのは天才ですね。確かに直線追っている姿は弱弱しいのですが、フォームが綺麗すぎてそう見えるのはあるかもしれません。今週もメイショウタバルで宝塚記念を制し2週連続G1勝ちするなど、今かなり好調ですね。57歳にしてこの活躍、凄いとしかいいようがありません。

キズナ産駒牡馬のG1勝利は(地方競馬のJpn1を除けば)ジャスティンミラノの皐月賞についで2勝目となり、約2年ぶりのことでした。でもこの春の東京G1戦線では、ヴィクトリアマイル3着(クイーンズウォーク)、オークス2着(ドリームコア)、ダービー2着(パントルナイーフ;レース後骨折してしまったようで残念ですが)と大善戦しており、最後の安田記念でシックスペンスが締めてくれました。で、昨日の宝塚記念をもって、実質的に今年上半期の競馬を終えたところで、種牡馬リーディングではキズナが獲得賞金2,105百万円と、2位のキタサンブラック(2,078百万円)とわずか27百万円差ながらトップを保ちました。3位ロードカナロアの1,979百万円には1億円以上の差をつけました。安田記念でも2着同着がワールズエンド(カナロア産駒)とガイアフォース(キタサン産駒)で、種牡馬リーディングを象徴するかのような争いでした。そして宝塚記念ではキタサン産駒のクロワデュノールが2着に負けてくれたので、何とかキズナがトップをキープできました。去年までのキズナ対カナロアの2強争いから今年はキタサンが加わり3強の争いになっていますが、キタサンのここまでの数字はクロワデュノールのおかげともいえましょう。下半期もクロワデュノールは凱旋門賞には行かず国内専念するようですので、仮にG13戦(天皇賞-JC-有馬)をクロワが連勝すれば、キズナの3年連続は無くなるでしょう。キズナの持ち味であるアベレージ力でどこまで食い下がれるかと、クロワが秋競馬でコケてくれるという運があるかどうか(他者まかせですが)でしょう。勿論キズナからJC、有馬を席巻するような覚醒した名馬が出てくれることが一番のぞましいのですが。

 

 

ロブチェンがダービー制覇(2冠達成)

ロブチェン、18頭中17番枠で不利な枠であり、道中も外々を回る不利さでしたが、人馬一体で終始落ち着いて競馬していました。直線は内のパントルナイーフと一緒にじわりじわりと伸びてきて、最後にパントルナイーフをアタマ差差し切るという、スタミナにものを言わせた派手ではないが強い勝ち方だったと思います。時計も2分22秒7と立派なもの。1番人気のプレッシャーもあったでしょうが、松山騎手の落ち着いた騎乗ぶりが光りました。これで2冠馬且つG1を3勝目と、ワールドプレミアが初年度産駒からいきなりすごい馬を出してきました。シャフリヤールが2021年に勝ってから5年ぶりのディープ系Vです。というか、シャフリヤールまでディープ直子が7勝しましたが、ディープの孫としては初の勝利です。それを、キズナの子でもなく、同じく初年度でしたが鳴り物入りで登場したコントレイルでもなく、種付け料50万円、初年度登録頭数僅か25頭のワールドプレミア産駒が成し遂げた点、喜びと共に驚きを隠せません。そもそも、今種付け界の両巨頭であるキタサンブラックとイクイノックス(産駒は来年デビュー)も、ブラックタイドという意外なラインから来た訳であって、ワールドプレミアについても同様の筋書きのないドラマを感じます。ライバルだったキンカメより先に、ディープ系が先に孫世代で勝ったのもよかったです。パントルナイーフも、前走皐月賞14着から驚異的なリカバリーをみせました。選馬眼、レース運び共にさすがルメールという他ありませんが、今年の3歳世代が層が薄いと思っていたキズナ産駒からダービー2着馬が出たのはよかったです。一昨年のジャスティンミラノ(2着)、昨年のサトノシャイニングとエリキング(4、5着)に続き今年もキズナ産駒が善戦しました。G1では相変わらず善戦マンにとどまっていますが、いつの日かキズナ産駒のダービー馬もみたいものです。そして今年の種牡馬賞金ランキングでは現在3位なので、今日少し差を詰めましたが、今後もロードカナロアとキタサンブラックに少しずつ差を詰めていってほしいものです。

コントレイル産駒も善戦しました。ゴーイントゥスカイは4着。上がり3ハロンは最速の32秒8だったのですが、ゴール前でバステール(キタサンブラック産駒)をハナ差とらえきれず。豊騎手によると、直線に入った位でロブチェンに引き離されたとのこと。しかしロブチェンとは0秒1差でしたから、持ち味は出せましたが、惜しかったです。もっと悔しかったのがコンジェスタス。直線までいい手ごたえだったのですが、内に包まれました。西村淳也騎手は進路を求めて右往左往してしまいましたね。最後内にもぐりこんだものの、横山和生のマテンロウゲイル(5着)に内から邪魔され万事休す。直線でスムーズに外に出せていたら、まとめて差し切りもあったのではないかと思うほどで、残念でなりません。ただ、今後無事にいけば、ゴーイントゥスカイと共に更なる成長と活躍が見込めるものと期待しています。

やはりロブチェンの力強さが際立ったレースですが、杉山-松山コンビも大したものです。父が菊花賞馬だし、スタミナは相当ありそうなので、無事にいけば3冠馬濃厚ではないでしょうか。デアリングタクトに続いて牝馬、牡馬両方でこのコンビで3冠とれば、これも凄いことですね。期待しましょう。

コントレイル初年度産駒がダービー前に重賞を2勝

G1レースでディープ系が勝った以外で書くのは久しぶりです。まずは先月(4月)25日の青葉賞(G2)。皐月賞は0頭だったコントレイル産駒が4頭出走し、私は4頭中唯一の2勝馬テルヒコウに期待していましたが、勝ったのはゴーイントゥスカイの方でした。この馬、新馬の勝ち方が中々よかったものの、その後重賞でさえなかったのでどうかと思いましたが、なかなか良い勝ち方でした。直線楽々と抜け出し、2着タイダルロックが迫ってきたものの突き放す内容。武豊騎手は、年をおうごとに追い方に迫力がなくなり、ずぶい馬には向いていないと思うものの、走る馬をやる気にさせてまっすぐ走らせるのはやはり天才的にうまいですね。ドウデユースも正に武豊あってこそ、あそこまでG1を沢山とれたのかなと思います。その意味で、ゴーイントゥスカイも豊騎手が合ってそうです。勝ちタイム2分23秒0(2,400M)も20年のオーソリティと並ぶレースレコードタイですが、あの時は10着(2分24秒0)まで1.0秒差でしたが、今回は10着が2分24秒9と1.9秒も離れており、決して馬場が味方しただけではない、数字的にも優秀といえます。青葉賞勝ち馬から未だにダービー馬が出たことがないというジンクスが気になる所ですが、今年は青葉賞が1週早く行われダービーまで中4週となったのは好材料に思えます。ただ、過去のダービー馬の多くはそれまでに2馬身以上2着馬を離して勝ったことがあるという説が以前はありましたが(最近はダノンデサイル、ドウデュースなど当てはまらない馬が増えている)、ゴーイントゥスカイはそれに当てはまらないので、ダービーを差し切るまでのキレはないかなと思います。それでも、この青葉賞の勝ちっぷりをみると、引続き武豊騎手でいくようですし、少なくとも入着の期待はもてそうです。上原裕紀調教師は皐月賞に3頭出走し3、5、7着で、7着のグリーンエナジーは既に重賞勝ち馬なので、この3頭はダービーに行ける模様ですが、それに加えてこのゴーイントゥスカイで何とダービー4頭出しになりそうです。若手ながら凄いものですね。その上原師が「(ゴーイントゥスカイは)素質なら皐月賞の3頭にも劣らない」と言っていたのは本当だったことが証明されました。とにかく、これがコントレイル産駒の初重賞勝ち。新種牡馬としては、ディープ系でもワールドプレミア(ロブチェン)、ダノンプレミアム(レザベーション)に先を越されてしまいましたが、何とか面目を施したというところでしょうか。

そして、昨日(5/09)の京都新聞杯(G2)。コンジェスタスが1番人気のベレシート(クロノジェネシスの子)をクビ差破り3戦3勝の無敗で重賞制覇を決めました。こちらもタイムは2分9秒9(2,200M)と、一時代替開催された中京を除けばコースレコード。しかもレースの上がり3ハロンは加速ラップ(12.1→11.9→11.8)でした。直線平坦な京都ですが上りが加速ラップになることは意外にも珍しく、過去2000年まで振り返っても、少なくとも京都新聞杯では初めてでした。更にコンジェスタス自身の上がり3ハロンもメンバー最速(35.3)でしたし、データ的にも非常に優秀なレース結果です。ちなみに2着ベレシートとの公表着差はクビですが、ゴール前は明らかに突き放しており半馬身差位にみえました。この馬、前走の1勝クラスの勝ち方が3馬身半差で非常によかったので今日は期待していましたが、6番人気と人気薄でした。それだけベレシートをはじめいい馬がそろっていたということでもあり、その中であっさり勝ち切ったことの価値は高いでしょう。中2週と一見きついもののダービーとの相関性が非常に高いレースであり、過去キズナもこのステップでダービー制覇したこともあり、コンジェスタスはかなり期待できるのではないかと思います。この馬については高野調教師が「とにかく馬体が緩い。パンとしてくればもっと走る」と言っていますし、矢作師を始め他の調教師もコントレイル産駒について同じことを言っています。という事は、コントレイル産駒は晩成型なのでしょうか。前回のブログで「もしかしてディープ直子のように(3歳)春になって急激な良化があるかも」という期待を述べましたが、結果的にはどうやらその通りになったようです。2年目の産駒はこれを教訓に(?)、あまり早くから使わず、じっくりと成長を待った方が大成する産駒が多いかもしれません。実はディープインパクトも、初年度産駒は重賞勝ち馬の多くは、トーセンラーとダノンシャーク(共にマイルチャンピオンシップ(G1))をはじめ、古馬になってから重賞を勝った馬が多かったと記憶しています。勿論、マルセリーナはいきなり桜花賞を勝ち、リアルインパクトは3歳にして安田記念を勝ったので、コントレイルよりは断然走っていましたが。。でも、その後の怒涛の大活躍に比べると比較的地味な初年度だったという記憶です。コントレイルも鳴り物入りで種牡馬入りした事を考えると、これまでの初年度の結果は寂しい限りですが、それでもここにきてわずか3週間で重賞しかもG2を2勝したので、少しほっとしました。ダービーも、この2頭にロブチェンを含めた3頭のディープ系有力馬がそろったので、楽しみになってきました。もっともこの3頭とも大型馬なので、脚もとが心配です。中間に故障せず無事にダービーに出られることを願っています。幸い3頭とも優秀な調教師の管理馬ですので、その心配は杞憂におわってほしいと願います。

 

 

ロブチェンが皐月賞優勝

フォーエバーヤングがドバイ・ワールドカップで勝てば記事を更新する予定でしたが、残念ながら2着に敗れました。その後ディープ系の苦戦が続いていたものの(地方競馬の川崎記念ではキズナ産駒のカゼノランナーが優勝)、本日、ワールドプレミア産駒のロブチェンが1番人気に応えての皐月賞勝利でした。スタートから前に押し出されるようにして逃げる形となり、しかも前半1,000Mが58秒9だったので、これは終わったなと、むしろ後ろの方に居るキズナ産駒パントルナイーフあたりにきてほしいなと、ほぼロブチェンはあきらめていました。しかしながら直線に入って、ずっと2番手につけていたリアライズシリウスに一旦交わされかけたものの、急坂をのぼってまた差替えすという、強い競馬で逃げ切ってしまいました。しかも、昨年のミュージアムマイルの1:57:0を0.5秒更新する1:56:5でのレコード勝ち。これを逃げ切りで出したというのが凄いと思います。結果的には2着リアライズシリウスとの行った行ったでのワンツー決着となりましたが、スローに落とし込んでの結果ではなく、よどみのないペースでの逃げでこれですから、後方の馬はどうしようもなかったですね。とにかく、皐月賞を逃げて勝つのはきわめてまれなことです。2008年のキャプテントゥーレ以来18年ぶりとのことですが、あの時は川田騎手が前半61秒4とスローに落とし込んでの好騎乗でした。今日のロブチェンは、1番人気を背負って、よどみなく前半58秒9で逃げたにもかかわらず後半57秒6でまとめてレコード勝ち、リアライズシリウスとは4分の3馬身ながら0.2秒差と、おそるべき強さでの快勝といえましょう。共同通信杯はリアライズシリウスに敗れての3着だったので少し期待を落としていましたが、しっかり1番人気になるところはファンの目は正しいですね。

それにしても、ワールドプレミアは数少ない初年度産駒からすごい馬(既にG12勝目)を出しました。これは間違いなく種付け料と頭数が大幅に増えるでしょう。桜花賞、皐月賞ともに1頭も出せなかったコントレイルとは好対照です。コントレイルは本当に心配ですが、これだから競馬、血統は難しいです。しかしこれだけ強烈な馬(ロブチェン)が出てくると、ワールドプレミアはディープ後継として、キズナ、リアルスティールに続く可能性も出てくるでしょう。3,000M以上のG1の種牡馬的価値が無いと年々言われていましたが、ワールドプレミアがこの説を覆すことになるかもしれません。ちなみにロブチェンはワールドプレミアと同じ黒鹿毛で、見た目がそっくりですね。今年もリーディングトップを走る杉山晴紀厩舎所属というのも、今後に期待させてくれます。

もっとも、ダービーはまたどうなるかわかりません。同じ逃げ戦法が府中で通用するかは疑問ですし、共同通信杯をみると、左回りが苦手なのかもしれません。ただし今日のレースをみると、それらの懸念も吹っ飛ぶような強さをみせてくれても何ら不思議ではないですが。とにかく、皐月賞はディープファンの私にとっていい思い出が少ないのですが、一昨年のジャスティンミラノについで2年ぶりに嬉しい皐月賞となりました。

一方コントレイル産駒では、現時点でダービー出走の期待がもてるのは、2戦2勝のコンジェスタス(次走京都新聞杯予定)、前走条件戦を勝ち上がったテルヒコウ(次走青葉賞予定)位でしょうか。少なくとも初年度産駒は今の所「大失敗」の結果ですが、もしかしてディープ直子のように春になって急激な良化があるかも。。わずかな望みは未だもっています。キズナ産駒は、相変わらずG1では勝てないですねえ。桜花賞2番人気のドリームコアは9着、今日のパントルナイーフも14着。スプリングS勝ちのアウダーシアはダービー直行のようですが。まあでも、今日の皐月賞にも2頭出ただけでも、コントレイルよりはましですね。それらを考えると、やはりロブチェン(ワールドプレミア)は凄いですよ。

 

 

 

 

フォーエバーヤングがサウジカップを連覇(ディープ旋風吹き荒れた今週末)

フォーエバーヤングは、今年に入ってから体重が絞り切れず580kg台との報道もありました。サウジ、ドバイの連覇を狙うからにはサウジでピークに持っていくことはないにしても、太目残りで負けるかもしれないとも心配しました。コントレイルが太目残しで大阪杯で負けてしまった(と自分は思っています)ことも頭をよぎりました。中東では馬体重の表示はないので、何キロで出たのでしょうね。昨日の現地映像を見る限り、太いという感じはありませんでしたが、元々雄大な馬格なのでよくわからなかっただけかもしれません。レース後には矢作師も「ベストの状態ではなかった」と言っていました。しかしながら、それらの杞憂が全て無駄だったと思える快勝でした。相手は昨年のBCダートマイル勝ちで8戦7勝のナイソス1頭と思っていましたが、それ含めて米国馬が5頭で包囲網が予想された通り、道中は内に押し込まれていました。しかし4コーナーで少し空いた内をあっさり抜け出すと、追いすがるナイソスに全く抜かれるそぶりもみせず、1馬身差で勝ちました。しかしレース後の坂井騎手も矢作師も、昨年と比べるとかなり冷静に見えました。それはつまり、次のドバイWCを勝ってこそ真に喜べるからでしょう。今日のサウジカップデー、他のレースでは日本馬はふるいませんでしたが、この馬は全く別格でした。これで総賞金額は45億円台となり日本馬では自身の記録を上乗せする断トツの1位。世界で見てもロマンチックウォリアーの49億円超に次ぐ2位に浮上したようです。ただしロマンチックウォリアーは騙馬8歳、フォーエバーヤングは牡馬5歳であることから、やはりフォーエバーヤングの凄さが際立つばかりです。無事にドバイに行き、昨年のような出走前の不当な扱い(暗室で長時間待たされる等)を受けずフェアに扱ってもらえれば、99%勝てるのではないでしょうか。大型馬なのに故障もせず本当にすごい馬ですが(凄いしか言えない)、やはり無事をまずは願います。

8歳馬といえば、同日に同じく中東のカタールで行われたアミールトロフィー(芝2,400M)では、何とディープモンスターが勝ちました。このレース、G2ですが1着賞金が$1,425,000(2億円超)と実質G1レベルのレースで、しかも英キングジョージ勝ちでジャパンカップにも出たゴリアットをクビ差競い負かしたのですから価値は高いです。昨秋に7歳でG2京都大賞典を勝ち初重賞制覇、JCは11着でしたが、8歳になって更に進化をみせるとは驚きです。もっとも池江師は、2年前にゼッフィーロ(2着)で臨んだ時、ここの馬場が力がいる為ディープモンスターに合っていると思い連れてきたとのこと。ということは日本より海外の芝向きの馬なのですね。そうであれば、8歳ですのでさすがにこれ以上の上がり目は、とは思うものの、日本より海外でもう少し走らせてみてはどうでしょうか。但しこの馬JCみてもわかったように左回りは走らないようなので、右回りの香港などに限定されるでしょうが。でも日本でも宝塚記念などは高確率で馬場が重くなり且つ右回りなので、面白いかもしれません。とにかく、ディープ産駒は最後の最後まで驚かせてくれますね。フォーエバーヤングも正にディープ系ですから、嬉しい限りです。

日本でも、昨日のクイーンカップをキズナ産駒のドリームコアが勝ちました。昨年はキズナ牝馬はクラシックで良い所がなかったですが、今年は楽しみな馬が出てきました。名牝ノームコアの子ですが、名牝の子必ずしも走るとはいえない中で、大したものです。キズナ血統の底力に期待したいものです。そして本日の京都記念、1番人気のエリキングは残念ながら2着でした。川田騎手、4コーナーで外にぶん回してしまったのが痛かった!但し勝ったのもキズナ産駒のジューンテイクだったので、キズナ産駒のワンツー決着でした。キズナ産駒は今年の重賞初勝利と2勝目を飾り、未だ一時的ですが種牡馬ランキングでトップにたったでしょう(もっとも、海外含めればリアルスティールが賞金額断然トップのはずですが)。共同通信杯だけはワールドプレミア産駒ロブチェンが3着で残念でしたが、世界的にディープ旋風が吹き荒れた週末だったといえるでしょう。

残念なのは、コントレイル産駒の絶不調。今年に入って数頭しか勝っておらず、重賞にも殆ど出てこず、出てきても鳴かず飛ばず。もう少し様子をみる必要があるとは思うものの、このままでは種付け料も下がってしまうでしょうね。暖かくなってどれくらい盛り返すか、やはりキズナには遠く及ばないのか、もう少し見守るしかありません。