フォーエバーヤングBCクラシック連覇ならず

というか5着で、初めて3着を下回ってしまいました。しかも7頭立てですから、大敗といえましょう。1着ソヴリンティとの差は0.5秒位ですが、4着のテーオーパスワードにもハナ差届かず、初めて日本馬に先着されました。非常に残念です。

しかし坂井瑠星騎手が下手を打ったわけではありません。道中は2番手につけ、いつもの理想的な位置取りにみえました。が、ずっとナポレオンソロという米国馬に外から被せられていたのが気になりました。ソヴリンティはその直後をプレッシャーなしで悠々と走っており、ソヴリンティの方が大分道中楽だったでしょう。昨年のフォーエバーヤングは逆にフィアースネスを外からずっと被せていましたね。多分ですが、内を走っている時に外からずっと被せられると馬にとってはプレッシャーがより大きいのでは?よく道中息が入った、入らなかったと言いますが、今回のフォーエバーヤングの場合道中息が入らなかった可能性があります。そして四角でずっと被せてきていたナポレオンソロが後退するとすぐさま計ったかのように、ソヴリンティが後ろから被せてきました。その脚色は際立っており、さすが昨年の米国年度代表馬、強かったことは確かです。一方フォーエバーヤングは被せられ続けて息が入らなかった分スタミナが残っていなかったようにみえました。ソヴリンティの脚色をみてこれはかなわんとやる気をなくしてしまった可能性もあります。もっとも瑠星騎手のインタビューを後でみると、パドックで装鞍を嫌がったりゲート内でキョロキョロしたり、いつもより集中力を欠いていたようです。矢作師は「(敗因が何か)わからない」と言っていたようですが、勿論私もわかりませんが、体調がベストではなかった?ことに加え、レースでは上記したような米国勢のタッグに抑え込まれた(昨年の借りを返された?)ことの影響も考えられます。それと、これだけの名馬を既に走らせすぎでは?考えてみればもう5歳の秋です。初の5着敗戦で気持ちがキレた可能性もあり、もはや引退させるべきでしょう。種牡馬としての未来は明るいと考えられます。G15勝(Jpn1含めれば7勝)で且つサウジCやBCクラシックを勝ったのですから、ディープ系牡馬としてはコントレイル以上の最高の成績を残したといえます。ディープ系後継の第一級種牡馬としての活躍が見込めます。イクイノックスやジャスティンミラノと同様サンデーサイレンスが4代前になるので、サンデーの血が入った牝馬にも付けやすくなります。キズナ、そして初年度産駒がクラシックを勝ったコントレイルに続く、ディープ系のエース種牡馬となってほしいです。

今日は日本では秋の天皇賞がありました。このレースはディープ系が本当に苦手としており、今までに勝ったのは2014年のスピルバーグのみです(2着は何回もありますが)。今年もダノンデサイル(父エピファネイヤ)が勝ちましたが、しかし大外枠から直線まくって2馬身半差の強い勝ち方でした。一方Cデムーロに乗り替わったクロワデュノールは5着。展開がこの馬に向かなかったということでしょう。ダノンデサイルがマークした上がり32秒9のような脚はない、先行して粘りこむのが得意な馬だと思います。だから意外に乗り方は難しいのではないかと。北村友一騎手はこの馬を最大限にうまく乗りこなしていたと思っています。もちろんCデムーロ騎手も上手ですのでそれ以上の騎乗も出来るかと思いましたが、ずっとコンビを組んできた友一騎手を替えた効果は全くなかったということでしょう。結果論にすぎないかもしれませんが、そうみえます。クロワやクロノジェネシスでディープ系がかなりやられたこともありますが、私は友一騎手を高評価しており、今回のCデムーロへの乗り替わりはひょっとすると(負けてくれればリーディング争い上)キズナに追い風かもしれない、とも思いましたが、実際そのようになりました。まだJCと有馬がありますので油断禁物ですが、JCは昨年もクロワ4着に負けており、同様な高速決着になればまた負ける可能性高いですね。でも有馬だけでも勝たれたら5億円ですから、キズナもまだ安心できません。有馬は馬場や展開からしてクロワが得意そうなので、むしろJCをパスして有馬に直行されるほうがキズナの3年連続リーディングを願うものとしては怖いですね。

あと、今回の天皇賞の直前追切後の斉藤崇史調教師のインタビューは印象悪かったです。宝塚記念の2着敗戦をすべて友一騎手のせいにしているような言い方に聞こえました。あれは友一騎手のベスト騎乗だと私は思っていますよ。クロノジェネシス以来のせっかくの名コンビだったのに、こんな乗り替わりがあると決裂でしょうか。損をするのは斎藤師の方だと思いますが。こんなに性格の暗い人だとは思いませんでした。まあインタビュアーもバカが多いのでイラつくのはあるでしょうが、大人であればイラついた様子をみせてはいけないです。

ということで今回はディープ系のG1勝利又は目立った活躍がなかった(母父ディープのマスカレードボールも2番人気にかかわらず天皇賞大敗、そしてBCターフのディープモンスターも残念ながら逃げと言う誤った選択をして大敗)にもかかわらず、フォーエバーヤングもう引退すべきと感じたこと、及び天皇賞の結果はキズナのリーディングにもかかわることなので、珍しく書きました。

コントレイル産駒初G1制覇(ゴーイントゥスカイ菊花賞)

今回の菊花賞は、ワールドプレミア産駒のロブチェンの3冠がかかっていました。しかしコントレイル、キズナの産駒にも有力馬がいたため、ディープ系の久々の戴冠の可能性に例年より多く期待していました。2022年のアスクビクターモア以来、4年ぶりのディープ系の勝利となるか。去年のエリキングも残念でしたが。

そして今年は、コントレイル産駒のゴーイントゥスカイが優勝でした!ハナ差で2着バステールを抑えました。道中はインでじっとしていて、直線に入り下がったようにみえたのですが、前に進路があくと、あっという間に伸びて先頭に立ちました。その直前に一瞬先頭にたったのがマジョレルブルー(7着)で驚きましたが。マジョレルブルーも重賞初挑戦がG1で、大善戦でしたね。ゴーイントゥスカイの懸念材料としては、右回りで勝利がなかったこと(前走のセントライト記念も6着)、勝った時に1馬身以上離して勝ったことがなく、そういう馬はG1では来ない傾向があること、関東馬なので輸送がどうかということなどでした(しかし考えてみれば2021年のタイトルホルダー以降関東馬が連続で菊花賞を勝っていた)。一方、今回初めて競馬予想にAIを使いましたが、AIはゴーイントゥスカイを本命にしていました。その理由は「前走からの良化が明確で、武豊騎手の長距離戦での判断力も魅力」とのことでしたが、単勝は見事的中でした(3連単などは外れ)。AIもバカになりませんね。しかしAIの言う通り、豊騎手も完璧な騎乗でした。直線前が空くまでじっとしていた精神力は本当に大したものです。これが、前が空かないと右往左往して自滅する西村淳也との違いですね。今回のコンジェスタスでは淳也も前2回ほどのひどい騎乗ではなかったですが、ただ、直線でルメールのダノンヒストリーに斜行されて被害をうけました。それでいてゴーイントゥスカイから0.5秒差の8着ですから、善戦はしているといえましょう。530kgの馬体は、もう少し絞れたほうがよかったですね。結局1~4着まで500kg未満の馬が来ましたので。ゴーイントゥスカイは498kgでぎりぎりでしたが、-4kg絞れたのがよかったのかもしれません。先程も言いましたがマジョレルブルー7着で、コントレイル産駒は1,7,8着。キズナ産駒のアウダーシアは9着でしたが、直線入口で川田のバステールに強引に内から割り込まれ大きく外に振られました。あれがなければ、もっと上位に来ていた可能性もあります。川田はそのあとロブチェンも妨害しましたね。あれは池添の馬が内に寄れたことのあおりを食らったともいえますが、ひどく行儀の悪い騎乗で、特別模範騎手賞をとった騎手とは到底思えぬ騎乗ぶりでした。あれで過怠金5万円は安すぎですね。ルメール(斜行)、池添(斜行)、原(ムチ)とあわせて1つのレースで4つも制裁が出た、後味の悪いレースでした。

それにしてもロブチェンは14着と負けすぎました。スタートで立ち上がって出遅れ、その後外々を回って追い上げましたが、直線で脚はのこっていませんでした。それでも、池添&川田に妨害されていなければあそこまで大敗しなかったかもしれませんが。1週前、直前とも追切は完璧にみえたのですが、見えない疲れがたまっていたのか。。530kg台の重い馬体は菊花賞には向いていなかったのか。。いずれにしても、3冠というのは簡単にはとれないということでしょう。やはりディープ、コントレイルの無敗の3冠の価値が改めてわかります。しかし、同馬とて既にG13勝馬。今後も中距離路線では無事に、ディープ系の代表として活躍してほしいものです。

結局いろいろと言われてきたコントレイル産駒ですが、初年度産駒でG1しかもクラシックを取りました。大御所のディープでさえ、初年度産駒のクラシックはマルセリーナの桜花賞だけで、スロースタートではありました。但しディープの場合最初から勝馬率とE.I.は図抜けていましたが。。コントレイルはそこも弱かったから、最初はかなりがっかりで、皐月賞までは本当に絶望的でした。それが、ダービー前にゴーイントゥスカイとコンジェスタスが重賞を勝ちダービーでも善戦、チェリヴェントがダートの重賞を勝ちJDCも3着と大健闘、そしてついに最後のクラシックをハナ差とはいえとってくれました。ハナ差とはいえ大きなハナ差です。思わずレース後は喜びのシャウトをしてしまいました。キズナと比べると、キズナ産駒のクラシックは5年目(21年産)のジャスティンミラノが初。秋華賞は先週モンローウォークが勝ちましたが、秋華賞はクラシックではないので、キズナのクラシック馬は未だ1頭のみです。それに比べて初年度からクラシック馬が出たのですから、豊騎手好騎乗の賜物とはいえ、コントレイル産駒の未来の視界が急に明るく開けてきた気がします(単純ですが)。コントレイル、今年の種付け頭数は100頭を割ったそうで心配しましたが、これでまた人気が回復するのではないでしょうか。種付け料(1,800万円)も来年は下がるだろうと言われていますが、下げる必要はなくなったかも?なんせ今日は、ゴーイントゥスカイも勿論、重賞初挑戦だったマジョレルブルーの走りも非常に見どころがありましたし。もしかするとキズナとは対照的に、アベレージは低いが大舞台に強い血統なのか。。個人的には、今年種付け頭数が100頭を割ったことについてはコントレイルにとってよい休養になったのではないかと思います。毎年200頭前後に種付けするということは、シーズン中は1日2,3回やるということですよね。心臓にこたえるはずです。ましてやコントレイル小柄でそれほどスタミナムキムキにもみえないので、本当によい休養になったかと。だから個人的には、毎年100頭前後でもよいと思っています。リーディングはとれなくても、その方が、野暮な話ですが精液が濃く出て、イクイノックスのような1発凄い馬を出す可能性も出てくるかな、と。その意味では来年生まれる27年産駒は少数精鋭となるかも、の期待があります。但しアベレージ面でも最近進歩がみられます。今週も、POG指名したゴールデンプロミスは新馬戦3着に負けてしまいましたが、ゴーイントゥスカイ含め4勝しました。これで種牡馬ランキングでもベスト10前後位に上がってくるのでは。やはり結局、無敗の3冠馬の血はだてではなかった、ということか。ともかく、左回りが得意と言われながら右回りのG1を勝ってしまったゴーイントゥスカイの今後も楽しみであります。次はどこを使うのか。有馬記念は豊騎手がメイショウタバルと重なるので、この馬は豊騎手あっての馬なので、香港ヴァーズとか使ってみても面白いかもしれません。JCは間隔短いのでちょっとかわいそうですね。来年は左回りのドバイ(シーマC)なんかも面白そうです。現状、コントレイル産駒の課題は、中距離以下ではさっぱりのことと、牝馬の不振ですね。ただ現2歳世代は見どころのある牝馬が何頭かでてきています。昨日のアルテミスS(G3)でも、シティオブドリームが産駒の牝馬初の重賞3着以内に入りました。矢作師も福永師も他厩舎とはいえゴーイントゥスカイの勝利は心底喜んでいるのではないでしょうか。

そして来週はBCクラシック。坂井瑠星騎手、日本では最近不振ですが、フォーエバーヤングを是非連覇に導いてほしいものです。

モンローウォークが秋華賞を制覇

オークス馬のジュウリョクピエロが回避したこともあって、1.3倍と断トツの1番人気になったモンローウォーク。キズナの底力(よくG1をとりこぼすので)だけが心配でしたが、杞憂におわりました。前半1,000M57秒8という早めの流れを4、5番手で馬群に包まれず楽に追走できたのはラッキーでした。そしていつもながら楽な手ごたえで直線に。しかし簡単に交わせると思ったギャラボーグ(横山和生)にしぶとく粘られ、戸崎騎手の最後のムチ2発で抜け出しクビ差の勝利。ギャラボーグ(ロードカナロア産駒)は阪神JF、桜花賞とマイルのG1を2回2着でまぎれもない実績馬なのですが、今回は桜花賞以来ということで順調さを欠いていたせいか7番人気でしたが、実力を示しました。しかしパトロール映像をみると直線で外によれてモンローウォークと接触してますね。これがなければモンローウォークがもっと離して勝っていたかもしれません。それにしても勝ちタイム1分56秒1はコースタイレコードと同時にレースレコードとなりました。今まではミッキークイン(2015年)の1分56秒9なので0.8秒の大幅な更新になります。しかも5戦5勝の無敗での戴冠。且つ、ローズS勝ち馬の優勝は2012年のジェンティルドンナ以来何と14年ぶりとのことです。トライアルと本番がこれほどマッチしないのは珍しいですが、なぜでしょう?中3週というローテがきついのもあるかもしれませんが、ローズSの阪神1,800M外回り(又は中京左回りの2,000M)と京都内回り2,000Mの設定が思った以上に異なるのもあるでしょうか。いずれにしても名牝ジェンティル以来という箔付きも得ました。令和のファインモーションと言われてきた期待にもたがわぬ勝利でした。ちなみにファインモーションも同じような上がり馬として2002年に無敗で秋華賞を勝ち、しかも3馬身半差の楽勝でした。但しファインモーションはそのあとが鳴かず飛ばずでしたね。一方ジェンティルドンナはハナ差で秋華賞を辛勝でしたが、その後の活躍はご存じの通り。だからモンローウォークもクビ差での勝利とはいえ(ギャラボーグのよれも影響していると思うが)、今後の活躍も楽しみにしたいと思います。とにかくテンよし中よし終いよしの非常に安定した馬で、根性もずば抜けていそうですし。

ちなみに、3着ドリームコア、4着エンネとキズナ産駒が掲示板に3頭入りました。前回の記事でキズナの1、2、3もあるかもと書いたのが、ギャラボーグさえ来なければ当たっていましたが。。とにかく、G1の中では比較的賞金の低い秋華賞ですが、キズナは秋華賞だけで計1億5,500万円を稼ぎました。カナロアもギャラボーグが4,400万円、そして今日の東京ハイジャンプSでジューンヴェロシティが勝って4,500万円を稼ぎ、重賞2つ合わせて約9,000万円稼ぎましたが、キズナとの差は更に広がりました。しかしリーディングでは何といっても怖いのはキタサンブラックです。クロワデュノールの天皇賞秋はCデムーロとのこと。北村友一騎手であれだけの成績を残しているところCデムーロなら正直更に怖いです。天皇賞が3億、JCと有馬が5億、仮にこの3つを3タテされたら、キタサンがあっさり逆転でしょう。しかしそううまくはいかないのではないか、と。いや、絶対にそうはなってほしくない!秋天はディープ系の出走予定はほぼなく寂しい限りですが、マスカレードボールはルメール乗るらしいですし母父ディープなので、クロワには是非勝ってほしいものです。JCはモンローウォークが出れば、これはまさにキズナが実力でキタサンを阻止する絶好のチャンスになるでしょう。有馬は、ロブチェンが出てくるか。はたまたフォーエバーヤングが出てくるかもしれません。あの米国の伝説馬セクレタリアトも、最後の2走は芝レースは快勝しているとのこと。無事に引退させてあげたいという気持ちが強いものの、今月末のBCクラシックを勝てばの前提でしょうが、少しは期待してしまう自分もいます。

フォーエバーヤングがまた海外G1制覇

先週9月18日(金)(日本時間9/19早朝)なので1週間以上経ちましたが、ディープ系のG1制覇なのでやはり記します。アメリカNY州の名門ベルモントパーク競馬場で行われたJCゴールドカップ(ダート2,000M)。BCクラシックの前哨戦的なレースですが、以前は米国最高峰のレースであった歴史あるレースでもあります。1着賞金も55万$(約8,500万円)なので十分今でも実質的にもG1といえるでしょう。ただ、最大のライバルと目された昨年のケンタッキーダービー馬&米国年度代表馬のソブリンティが脚部不安で回避するなど回避が相次ぎ本番は4頭立て。フォーエバーヤングには勝ってくださいといっているようなものでしたが、それでも、普通に勝ってしまうのはやはりすごいことです。2着につけた着差は、坂井騎手がムチをけっこう入れての3馬身1/4でしたが、以下2-3着は4・3/4馬身差、3-4着は6・3/4馬身差と、エバヤンがビリの4着馬につけた着差は何と15馬身近く。4頭立てながらタイム(2分1秒2)も優秀だそうです。だから、4頭立てだから楽勝は当たり前といえば当たり前ながら、内容的には王者にふさわしいものといえます。しかし何といっても勝負は次走のBCクラシック。今年は西海岸のデルマーではなく、ケンタッキー州のキーンランド競馬場で行われるようです。エバヤンは米国で調整して本番にのぞむそうです。結果はもちろん期待するものの、どうか無事で種牡馬になれるようケガなく完走してほしいと思います。完走さえ出来れば間違いなくトップ争いはする馬ですからね。そして、もしBCクラシックを連覇すればの話でしょうが、年末は有馬記念に挑戦というプランもあるようです。これは、さすがにエバヤンとはいえ、どうかとは思いますね。初めての芝挑戦が初の距離(2,500M)となる有馬とは、ちょっと厳しすぎるようではないかと。。まあしかし人智を超えた馬であり、エバヤンを一番よく知る矢作調教師の考えですから、尊重しなければなりません。そして、BCターフにはディープモンスターが出走予定だそうです。今年はカタールのアミールT(G2)勝ちの後、香港のチャンピオンズ&チャターC(G1)は3着。ロマンチックウォリアーにぶつけられなければ勝ちもあったかと思われる惜しい内容でした。ディープ産駒には珍しい遅咲きの馬で8歳にしてこの開花ぶりです。来週の京都大賞典(G2)をステップに臨むようです。無難に香港ヴァーズ(2,400M G1)位かと思っていたらなんとBCということですが、池江師にも自信があるということなのではないかと考えたいです。とにかくエバヤンと共に、実はこの秋ディープモンスターもかなり楽しみにしています。ところで、そのディープモンスターを前走妨害してちゃっかり1着になっていたロマンチックウォリアーはその後1走もせず引退となりました。安田記念まで勝って、世界史上最高賞金獲得馬となったらしいですが、どうもこの馬は鞍上のマクドナルドからしてダーティな印象がぬぐえず、やっと引退かよとホッとしました。プログノーシスの優勝を何度も阻みましたしね。サウジCではエバヤンよく下してくれました。あの時も、ロマンチックウォリアーは初ダートということでしたが、何か特殊なスパイクを装着していたようです。そんなことが許されるのですかね、素人にはわかりませんが、とにかくあの香港人オーナーといいマクドナルド(Dレーンといい、豪州人はダーティなイメージが強い)といい、あまり見たくなかったので引退はよかったです。エバヤンが最高賞金記録を塗り替えてもらえると嬉しいですが、その為には、多分来年3度目のサウジC出走しなければダメでしょう。そこまでは期待しません。遅くとも今年中に引退し無事に種牡馬となってディープ系を強く後世につないでほしいものです。

秋の3歳クラシックも迫ってきました。牡馬はロブチェンが神戸新聞杯を何とか勝ち切りました。ワールドプレミア産駒ですから、本番菊花賞ではより強いレースをしそうです。そうすればディープ孫から3冠馬誕生ですから大いに嬉しいのですが、一方、コントレイル、キズナ産駒も頑張ってほしいものです。コントレイル産駒の2頭、ゴーイントゥスカイ(セントライト記念)とコンジェスタス(神戸新聞杯)は共に6着。うーん、成長が、、とも思いましたが、両馬とも下手騎乗でした。ゴーイントゥスカイは後ろから行って直線大外にふられました(本当に強い馬はそれでも来ますけど)。そしてもっと酷かったのがコンジェスタス。直線の右往左往ぶりはダービーの再現のようでした。またも西村淳也!最初に入ろうとした内を迷わず進んでいればぽっかり空いていたのに、なぜか中に戻ってしまい伸びず。一方で岩田望来のアルトラムスは淳也がよけた後の内を悠悠と伸びてロブチェンとハナ差の2着。天下のシルクレーシングの馬なのだから、ルメール騎手などをアサインしてほしかったです。西村淳也は普段そんなに下手にみえないですが、重賞になると途端にダメダメですね。プレッシャーに弱いのでしょう。そのように馬の実力もさりながら騎乗に問題があった両馬の前走なので、本番ではうまくかみあえば(コンジェスタスは乗り替わりが絶対条件!!)一発もあるのではないかと、そうすれば産駒初のG1制覇なのでそればそれで望外の喜びになるでしょう。一方キズナ産駒では残っているのはセントライト3着のアウダーシアだけ。この馬の気性からして3,000Mには不安だらけですが、キズナのリーディングサイヤーを固めるためにも、G1タイトルが必要なので、アウダーシアが勝ってくれてもうれしいです。キズナ産駒のG1といえば、今もっとも可能性があるのは牝馬クラシック(秋華賞)でしょう。モンローウォーク、ローズSはムチ使わずに2着エンネ(これもキズナ産駒)に3馬身差で4戦4勝。戸崎騎手が本番でも乗ってくれればかなりの確率で勝つのでは。心配なのはキズナ産駒の底力というか、G1でコケることが多い事。しかしエンネとドリームコア(オークス2着、紫苑S3着)も控えてますので、うまくいけばキズナのワンツースリーになるかもしれません。コントレイル初年度は牝馬は全然ダメでした。ディープやキズナと違って牡馬サイヤーなのでしょうか。2年目産駒である今年の2歳馬は、ドラゴンバルドとヴァンドレストがよい新馬勝ちをした印象です。この2頭は私のPOG指名馬でもあるだけに、順調にいってほしいものですが。。

最後に書かなければならないのは、岩田望来。ルメールと勝ち数でリーディング争いをしていますが、とんでもないラフプレー男です。先週の阪神競馬(平場)で、ものすごい斜行で北村友一騎手騎乗の伸びてきた馬に接触(激突に近い)したにもかかわらず降着、失格もなしでした。入線時にある程度差がついてれば降着にはならないというルールがあるようですが、それだったら失格にすればよいだけの事。あれで実質4日間の騎乗停止のみ(しかも今週はG1スプリンターズSに騎乗して勝ちやがった!)と大甘の処分です。しかも今日のインタビューで少しは先週の反省の弁が出るかと思ったら、「ペナルティをくらってしまい」としかいわず、あれほどのラフプレーへの謝罪が一切ありませんでした。あんな騎乗をみせられて、謝罪もなく、応援する人などいるのですかね。あれでリーディング争いとか、ふざけるなといいたいです。奴の勝ち星の中にはそうしたラフプレーで勝ったものが少なからず含まれていますからね。実際制裁リーディングでは断トツトップの68点。藤田伸二元騎手によると、騎手の制裁持ち点は30点だそう。その2倍も上回っている、まさに制裁大王ですね。免許停止でもよいくらいではないですか。こんな大甘処分では、またきっとやらかしますよ。そしていつか大事故になりますよ。おやじ(康誠)の血は争えないといえばそうですが、あのラフプレーをこれ以上放置してはいけません。罰は厳格にして、とにかくもっとクリーンで安全な競馬を望みます、以上。

 

カルパナ(ディープ孫)がキングジョージを制す

昨晩(日本時間7月25日23時35分発走)のキングジョージ6世&クイーンエリザベスS。英国最高峰の古馬G1レースですが、マスカレードボールとヴェルテンベルグの日本馬2頭が出走の為グリーンチャンネルで見ました。ですが日本馬2頭は後半坂の上りになってから遅れはじめ、ヴェルテンベルグは大差のどん尻負け、マスカレードボールも追走が精一杯の7着でした。昨年の同レース勝馬でジャパンカップも勝った騙馬のカランダガンが1番人気でしたが、同馬の追撃を完封して快勝したのは5歳牝馬カルパナでした。なんとこの馬、スタディオブマン産駒です。ということはディープの父系の孫であり、キズナ、リアルスティール、ワールドプレミア、コントレイル産駒と同じ位置付けですから、私にとっては同様の喜びです。馬場はハードな良馬場だったのでディープ系には向いていたのでしょうが、それにしても高低差20Mのハードなコースを牡馬と1kgしか違わない60kgを背負ってカランダガンに1馬身半をつけて完勝するとは驚きです。同馬は同レース昨年も2着ですから元々強い馬でしたが、それにしても5歳でこの強さは、ディープ系のイメージから外れた晩成型なのでしょうか。この後凱旋門賞に出るとしたら、去年7着のリベンジにも期待です。いずれにしても欧州最高峰のレースであるキングジョージを勝ったことで種牡馬スタディオブマンの評価は更に上がることでしょう。現役時代はG1勝ちはフランスダービーのみだったこと、母の父がStorm Catであることなどはキズナに似ています。やはりディープ×Storm Catの血はキズナ(2年連続リーディング)、リアルスティール(フォーエバーヤング)、そしてスタディオブマンと本当に優れた子を出しますね。しかもスタディオブマンは欧州で飽和状態になっているサドラーズウェルズの血が入っていないので、サドラー系(ガリレオ、フランケル含め)の牝馬にもつけやすいかと思いますので、今後更に伸びていく可能性はあり、楽しみです。

それにしても、ディープ系の欧州での実績がまた一つ積み重なりました。これまでは全てディープ直子(サクソンウォリアー、スタディオブマン、エイシンヒカリ、スノーフォール、オーギュストロダン含め)でしたが、孫世代でもついに一つ、しかも直子では出来なかったキングジョージ制覇まで成し遂げました。ディープ系とはいっても要するにサンデーサイレンス系ではないか、やはり偉大なのはサンデーサイレンスだという人も多いですが、ただ欧州での実績をみると、G1制覇は殆どディープ系のみなんですね。AIで調べた限りでは例外は2頭のみ(ディヴァインライト産駒のナタゴラ(英1000ギニー)、ハーツクライ産駒のコンティニュアス(英セントレジャー))でした。ディープ系以外はあまり走っていないという事かもしれませんが、それにしてもこの結果をみると、サンデー系というよりはむしろディープ系が欧州では確立しているといえそうです。今回日本馬のうちヴェルテンベルグはキタサンブラック産駒だったし、天皇賞でクロワデュノールにハサ差の2着の内容からスタミナを期待されていましたが、大バテして恥をかいてしまいました。マスカレードボールも母父ディープなので少し期待はしていましたが、全く通用しなかったですね。ドゥラメンテ産駒は、あのリバティアイランドも含め海外G1未勝利ですね。やはり血の底力がディープ系に比べ足りないのでしょうか。イクイノックスが出ていたらどうだっただろう、というのはタラレバではありますが、ドバイでのあの強さをみると考えてしまいます。20年前のハーツクライも3着でしたが僅差だったので、あれは大健闘でした。もっともあの頃のハーツクライは有馬記念~ドバイと覚醒後の無双の強さだったので、それでも3着に負けるのか、という感はありましたが。まあ今回のキングジョージでは、ハーツの仇をディープ(系)がとったという形にはなりました。直接対決でも直子対決でもハーツ産駒にやられたり(ジェンティルドンナ<ジャスタウェイ)やり返したり(コントレイル>サリオス)でしたが、今後はどうでしょうか。キタサンブラック系やシーザリオ系が全般的に優勢な現状にあって、1頭気を吐くキズナと、とんでもない大物を出したワールドプレミア、未だ完全には見限れないコントレイル、そして無事に引退した後のフォーエバーヤング、海外ではスタディオブマン、オーギュストロダンなどがディープ系の希望です。一方先細り傾向のハーツ系は、最後の希望ドウデュースとサリオスがどれだけ頑張れるかにかかっているでしょうか。

 

 

シックスペンスが安田記念を制覇

少し書くのが遅れましたが、先週(先々週?)の安田記念ではキズナ産駒のシックスペンス(牡5)が勝利を飾りました。戦前から、マイル王ジャンタルマンタルが出走しない中かなり混戦ムードで、レベルもさほど高くないメンバーの中でも、シックスペンスは単勝21倍で8番人気でした。最近のレースでは大敗が続いていたので仕方ないオッズでもあり、私もそれほど期待はしていませんでした。しかし、もちろん応援はしていました。

シックスペンスの勝因としては:

(1)厩舎が変わったこと:引退した国枝厩舎はアーモンドアイをはじめ牝馬で数多くのG1をとったものの牡馬ではG1は1勝もできませんでした。理由はわかりませんが、結果的にみると牡馬の調教が下手だったとしかいいようがありません。それが転厩先の田中博康厩舎は逆に牡馬の活躍が目立つ厩舎。今回も、返し馬を終えた後にブリンカーを装着してレースに臨むなど創意工夫が光りました。

(2)元々の素質:本ブログで2年前に書いたとおり(詳しくは本ブログ2024年3月17日付:「キズナ産駒の有力馬が揃った今年の3歳世代(凄かったシックスペンス@スプリングS)」をご参照ください → https://deepfan33.hatenablog.com/entry/2024/03/17/211401)、3歳春には、もしかすると3冠を取るのではと思った位の素質馬でした。それがダートを走らされたり国枝厩舎が迷走する中伸び悩んでいましたが、ここにきて適材適所を得て本領を発揮したともいえましょう。もちろんジャンタルマンタルがいなかったという幸運もありましたが。。

(3)武豊騎手:豊騎手というのは、本当に、走る馬をやる気にさせてまっすぐ走らせるのは天才ですね。確かに直線追っている姿は弱弱しいのですが、フォームが綺麗すぎてそう見えるのはあるかもしれません。今週もメイショウタバルで宝塚記念を制し2週連続G1勝ちするなど、今かなり好調ですね。57歳にしてこの活躍、凄いとしかいいようがありません。

キズナ産駒牡馬のG1勝利は(地方競馬のJpn1を除けば)ジャスティンミラノの皐月賞についで2勝目となり、約2年ぶりのことでした。でもこの春の東京G1戦線では、ヴィクトリアマイル3着(クイーンズウォーク)、オークス2着(ドリームコア)、ダービー2着(パントルナイーフ;レース後骨折してしまったようで残念ですが)と大善戦しており、最後の安田記念でシックスペンスが締めてくれました。で、昨日の宝塚記念をもって、実質的に今年上半期の競馬を終えたところで、種牡馬リーディングではキズナが獲得賞金2,105百万円と、2位のキタサンブラック(2,078百万円)とわずか27百万円差ながらトップを保ちました。3位ロードカナロアの1,979百万円には1億円以上の差をつけました。安田記念でも2着同着がワールズエンド(カナロア産駒)とガイアフォース(キタサン産駒)で、種牡馬リーディングを象徴するかのような争いでした。そして宝塚記念ではキタサン産駒のクロワデュノールが2着に負けてくれたので、何とかキズナがトップをキープできました。去年までのキズナ対カナロアの2強争いから今年はキタサンが加わり3強の争いになっていますが、キタサンのここまでの数字はクロワデュノールのおかげともいえましょう。下半期もクロワデュノールは凱旋門賞には行かず国内専念するようですので、仮にG13戦(天皇賞-JC-有馬)をクロワが連勝すれば、キズナの3年連続は無くなるでしょう。キズナの持ち味であるアベレージ力でどこまで食い下がれるかと、クロワが秋競馬でコケてくれるという運があるかどうか(他者まかせですが)でしょう。勿論キズナからJC、有馬を席巻するような覚醒した名馬が出てくれることが一番のぞましいのですが。

 

 

ロブチェンがダービー制覇(2冠達成)

ロブチェン、18頭中17番枠で不利な枠であり、道中も外々を回る不利さでしたが、人馬一体で終始落ち着いて競馬していました。直線は内のパントルナイーフと一緒にじわりじわりと伸びてきて、最後にパントルナイーフをアタマ差差し切るという、スタミナにものを言わせた派手ではないが強い勝ち方だったと思います。時計も2分22秒7と立派なもの。1番人気のプレッシャーもあったでしょうが、松山騎手の落ち着いた騎乗ぶりが光りました。これで2冠馬且つG1を3勝目と、ワールドプレミアが初年度産駒からいきなりすごい馬を出してきました。シャフリヤールが2021年に勝ってから5年ぶりのディープ系Vです。というか、シャフリヤールまでディープ直子が7勝しましたが、ディープの孫としては初の勝利です。それを、キズナの子でもなく、同じく初年度でしたが鳴り物入りで登場したコントレイルでもなく、種付け料50万円、初年度登録頭数僅か25頭のワールドプレミア産駒が成し遂げた点、喜びと共に驚きを隠せません。そもそも、今種付け界の両巨頭であるキタサンブラックとイクイノックス(産駒は来年デビュー)も、ブラックタイドという意外なラインから来た訳であって、ワールドプレミアについても同様の筋書きのないドラマを感じます。ライバルだったキンカメより先に、ディープ系が先に孫世代で勝ったのもよかったです。パントルナイーフも、前走皐月賞14着から驚異的なリカバリーをみせました。選馬眼、レース運び共にさすがルメールという他ありませんが、今年の3歳世代が層が薄いと思っていたキズナ産駒からダービー2着馬が出たのはよかったです。一昨年のジャスティンミラノ(2着)、昨年のサトノシャイニングとエリキング(4、5着)に続き今年もキズナ産駒が善戦しました。G1では相変わらず善戦マンにとどまっていますが、いつの日かキズナ産駒のダービー馬もみたいものです。そして今年の種牡馬賞金ランキングでは現在3位なので、今日少し差を詰めましたが、今後もロードカナロアとキタサンブラックに少しずつ差を詰めていってほしいものです。

コントレイル産駒も善戦しました。ゴーイントゥスカイは4着。上がり3ハロンは最速の32秒8だったのですが、ゴール前でバステール(キタサンブラック産駒)をハナ差とらえきれず。豊騎手によると、直線に入った位でロブチェンに引き離されたとのこと。しかしロブチェンとは0秒1差でしたから、持ち味は出せましたが、惜しかったです。もっと悔しかったのがコンジェスタス。直線までいい手ごたえだったのですが、内に包まれました。西村淳也騎手は進路を求めて右往左往してしまいましたね。最後内にもぐりこんだものの、横山和生のマテンロウゲイル(5着)に内から邪魔され万事休す。直線でスムーズに外に出せていたら、まとめて差し切りもあったのではないかと思うほどで、残念でなりません。ただ、今後無事にいけば、ゴーイントゥスカイと共に更なる成長と活躍が見込めるものと期待しています。

やはりロブチェンの力強さが際立ったレースですが、杉山-松山コンビも大したものです。父が菊花賞馬だし、スタミナは相当ありそうなので、無事にいけば3冠馬濃厚ではないでしょうか。デアリングタクトに続いて牝馬、牡馬両方でこのコンビで3冠とれば、これも凄いことですね。期待しましょう。