ディープ産駒が弥生賞7勝目(アスクビクターモア)

さあ、3月第1週の競馬で、早速重賞を勝ちました。久々で、今年ようやく2勝目ですが、これからがディープの季節ですよ!ディープ産駒は3歳春に大化けしますのでね。もっとも、それが楽しめるのが実質今年が最後なので、寂しいです。今年は3歳牝馬が弱い感じで、それもさびしいですね。チューリップ賞ハービンジャー産駒のナミュールが好調の武史騎手を背に強い勝ち方をした一方、ディープ牝馬は見せ場なし。孫たちの方が頑張りました。人気薄のピンハイ(ミッキーアイル)が2着、武豊騎手のウォーターナビレラ(シルバーステート)は5着。エピファのサークルオブライフは3着と案外でした。牝馬戦線は混戦ですね、これからまだなにか新星が出てきそうな予感もあります。ディープ系、頼みます!

 

さて弥生賞ですが、ディープインパクト記念と命名された通りに、ディープ産駒が大得意にしています。今日も、唯一の出走馬アスクビクターモアが勝利。クビ差とはいえ、先行抜け出しで比較的危なげない勝利でした。中山3戦3勝の巧者とのこと。しかし、ディープ産駒は全般的には中山は得意でないという印象が強いですし、現に皐月賞はダービー程は勝っていない(3勝)です。なのに、この弥生賞は7勝と勝ちまくっているのが不思議です。皐月賞に比べると少頭数で、前半もスローになりやすいので、ディープの決め手が活きやすいという事なのでしょうか。とにかくこの時期になってくるとブレークする産駒が多いという、血のなせる業でしょうか。

レース自体も、一番遅いハロンラップが12秒5とスローながら比較的緩みなく、残り800Mから11秒台の、わりときついレースだったと思います。昨年と比べると、総タイムもラップ(昨年はタイトルホルダーの逃げに明らかに有利な、13秒台もある息の入る流れで、しかも残り600Mのみの競馬)も今年が大分ハイレベルです。その流れを先行して4角馬なりで上がっていくのですから、中々能力は高い馬ですね。厩舎のコメントとして「馬体に未だ芯が入っておらずコンニャクのようになよなよしているのに、調教のタイムが思ったより出る」とありましたが、本格化が先であれば、楽しみです。ただ、クラシックでは(少なくとも春の2冠では)あまり期待はしていません。事前に2馬身差以上つけて勝っていない馬は、クラシック本番では勝てないのが普通ですから。それに、やはりキラーアビリティの実力は頭2つ3つ抜けていると思います。ドウデュース(2着)が大した事がないことが今日わかりましたし。確かにコーナーで被せられた展開上の不利はあったものの、直線は前が空いたので、あそこでズバっと出てこれなければ本物ではありません。豊騎手の追い方も本当に迫力がないですね。誰が乗っても走る馬なら、ムチ入れるだけで伸びますが、あの上下動が全くなく、腰が全く入っていない追い方では、ちょっと厳しいですね。まあこちらとしては、非ディープに豊騎手が乗ってくれると有り難いです。逆に、武史騎手はどんどんうまくなっていますし、追い方にも迫力があります。土曜日はナミュールだけでなく、条件特別のオールザワールド(キズナ)も上手く乗りました。

話をキラーアビリティのライバルに戻すと、やはり最大の脅威はイクイノックス(キタサンブラック)ですね。2戦とも勝ち方が強烈でしたので。しかもルメール鞍上ですし。ルメール対武史の対決となると楽しみですね。武史はとにかくハートが強そうなので、去年勝った(エフフォーリア)から今年は来ないだろう、とは言えそうにないのが、今回は心強いです。一方のイクイノックスは、東スポ杯から直行という異例のローテをとりました。しかも皐月賞が3戦目。これが吉と出るか凶と出るか。私は、5か月の休養は若馬にとっては難しいものがあるのではと思います。暮れの2歳G1からの直行はコントレイルなどいくつも成功例が出ていますが、11月からだと、どうでしょうか。それとも、陣営は皐月賞をダービーへのステップレースとしか考えていないのでしょうか。キラーアビリティもイクイノックスもノーザンの馬なので、もしかすると皐月賞はキラーで、ダービーはイクイノックスでとってやろうなどと考えているのか。。いずれにしても、2歳で強かった馬が3歳で急に萎むケースも多々あります。ハーツ産駒がその典型ですね。古馬になっての成長はあるものの、この3歳春は殆どダメですね。だから今日のドウデュースもそうだし、共同通信杯勝ちのダノンベルーガも、おそらく皐月賞はダメかと。ジャスタウェイ産駒のダノンザキッドも3歳になって萎みました。キタサンブラックの血の力が試されるところです。