オークス:ユーバーレーベンにやられた!

ソダシは、父クロフネに母父キンカメですから、まず来ないとは思っていました。ゲート前の輪乗りでボロ(糞)をしていましたね。ここでボロする馬は大体ダメですね。神々しく見える白い馬体ですが、行儀悪い馬だなと笑えました(笑)。サンスポ板津氏の本命がユーバーレーベンと聞いて、ぎくっとしました。板津氏の予想は本当によく当たりますからねえ。気になってユーバーレーベンを見ると、随分小さい(体高が低い、体重は460kg台あるが、そう見えない)馬だなと、これは迫力不足だな、来ないのではと思いました。全く見方が甘かったです。

逃げ馬がいなかったのでスローが予想されていました。予想通りソダシが先頭にたつ勢いでしたが、ステラリアが大外から1コーナー前に強引に前にとりつき、逃げるクールキャットの2番手。スローを読んで川田騎手が決め打ちで前に行ったように見えましたが、前半1,000Mは59秒9と思いのほか早くなってしまいました。川田ギャンブルは完全に裏目に出ました。上り最速を続けていた馬なのだし、府中は直線が長いのだから、焦らずに中盤でじっくり構えていればよかったのですよ。ソダシ、ステラリアはじめ前に行った馬は全滅でした。

直線は、後ろから行っていたファインルージュを見ていましたが、外に出そうとしてすぐにまた内に切れ込むなど福永騎手が一人でドタバタしていました。馬にもあまり脚が残っていなかったように見えるので、距離が長かったのかもしれませんが、福永騎手の直線の進路どりは、同騎手らしからぬ正に迷走でしたね。ルメールだったら、進路があくまでじっと待っていますよ、ああいう所は。やはり大舞台で、その辺りの微妙な違いが、大きな違いになって出てきます。そんな訳で、キズナ産駒の有力2頭がいずれも名手(の筈)の2人の凡プレーもあって圏外に消えました。そして、後ろから外を回って伸びてきたユーバーレーベンが、内をすくってソダシをかわして伸びてきたアカイトリノムスメの追撃を1馬身差おさえきって優勝。ユーバーは途中から随分と外に出して馬4~5頭分位外を回っていましたが、パトロールビデオでみるとそのあたりが丁度馬場がいいところでした。だから、大外をまわったハンデは馬場が良かった分相殺されて大きなハンデにはならなかったのかもしれません。デムーロ騎手らしい思い切った競馬でした。それにしても、2,400Mでのゆるみないペースでこの伸びはゴールドシップらしいしぶとさでしたね。先日早世された岡田繁幸氏関連の馬ですので、神様のお計らいかもしれません。

アカイトリノムスメは、道中から直線までソダシの後ろで、直線も前があくまでじっと待ってから内から伸びてきました。もう少し早く前が開いていれば、と考えると惜しかったのですが、ルメールの我慢の好騎乗でした。馬の力も大したものです、母の父キンカメだから2,400Mはどうかと思っていましたが、アパパネの子でG1という偉業は叶いませんでしたが、桜花賞ではソダシに完璧に力負けしたリベンジを果たしての2着なら上々でしょう。ディープ産駒が何とか面目を保ってくれました。そして3着にはあっと驚く16番人気のハギノピリナ!有力2頭が壊滅しても、こんな人気薄馬が3着とは、うーんキズナ産駒やはり凄いです。まあ、道中ほぼ最後方で直線にかけた騎乗が展開上はまった事はありましたが。名手が凡プレーしたり、スタートで躓いたり(NHKマイルCのバスラットレオン)と本当に呪われているのかもしれないと思うキズナの子たちですが、G1で超人気薄が馬券に絡むというのはやはりただ事ではありません。リベンジの初G1制覇もそう遠くないように思えてきました。

来週はダービーです。バスラットレオンがダービーに出走する可能性あるとのこと。あの逃げが2,400Mで出来るかというと、そう甘いものではないとは思うものの、今年は昨年よりレベルが低いことは間違いないので、間隙をついた逃げで前走のリベンジをはたしてくれたら、嬉しいのですが。ディープ産駒では、別路線組が楽しみです。毎日杯を驚異のレコードで勝ったシャフリヤール(福永サン、リベンジだ!)と、その2着ながら素質は超大物感あるグレートマジシャン。特にシャフリヤールは福永騎手が今日の凡走のリベンジをみせてくれるのではと期待をしています。同騎手は1番人気でないと結構来ますし、ダービーの勝ち方も知っているので。おっと、忘れていけないのは果敢に挑戦する牝馬サトノレイナス。今日のオークスなら後ろから行くこの馬には格好の展開で、おそらく勝っていたのではと思わせますが、さすがに男馬と走るとどうでしょうか。ルメール鞍上は勿論大きな強みです。今回、エフフォーリアはやはり強いと思います。昨年のサリオス並みの強さはあると思います。ですから正攻法では中々エフフォーリアに勝てないと思いますね。先行粘り込みか、後方一気強襲かどちらかだと思います。先行できるのはバスラットレオンとシャフリヤールか、追い込みはサトノレイナスか。このあたりのタッグで、エフフォ-リアを是非倒してほしいものです。ただ、ディープモンスターも未だ少し気になります。皐月賞7着でしたが、大負けしていないですから。今回、同馬を高く評価し且つ相性のよい(勿論腕が良い)武豊騎手に戻って、府中の2,400Mなら、もしかすると激走があるかもと、わずかながら期待しています。京都新聞杯を体調不良でパスしたようなので、体調が心配ですが、池江厩舎なのでうまく調整してくれることに期待します。

横山武騎手はなかなか思い切りがよく、よくもわるくも親父のノリさんに似ていると思います。今年も関東リーディング上位(2位)で頑張っていますが、連対率は低いですね。しかしそれはまあ、数を乗っているからそうなるのかもしれず、勝負強さは確かにあります。親父よりも操舵技術は高そうです。お調子者の性格は親父に似ている感じがするので、あしをすくうチャンスはあります。近年ダービーはディープ(系)の独壇場でしたので、今年もそうなってほしいものです。ただでさえ皐月賞が非ディープの1、2,3だったので、是非リベンジを!ただ、梅雨入りしてしまったので馬場は大いに心配です。悪化すれば、エピファ産駒のエフフォーリアに益々有利でしょうかね。

アドマイヤハダルは間違っても来ないと思います。ロードカナロア産駒は大物は出すものの、今日のオークスも出走0頭、最近クラシックでは非常に寂しいですね。しかも2,400Mでは距離の壁が。。カナロア産駒は相変わらずマイル以下ではよく勝ちますが、少し底が見えてきた気もします。早々にキズナにとってかわられるかもしれません。というか、かわってほしい(笑)。